高齢者社会の到来とともに、運動器の機能が低下してきて、転倒したり、最悪骨折を受傷してしまったり、介護を受ける必要がでてきた高齢者が増加してきた為に、新しくつくられた病名が「運動器不安定症」です。 運動器とは、骨、関節、筋肉、靱帯などから構成され、日々の活動を行う重要な器官です。 運動器に障害を受けると自分の身の回りのことができなくなって、介護を必要とすることにもなります。 運動器不安定症と診断するには、背中が後や横方向に曲がっている、足に骨折が生じた後、骨粗鬆症、膝や股関節の変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、脊髄や筋肉・神経の病気、関節炎、下肢の切断、長期間の臥床後、頻繁に転倒する、などの状態や病気になっている人や、以前になっていた人で日常生活がほぼ自立しているか、外出に介助を要する虚弱高齢者である必要があります。 運動器不安定症であることを確かめる方法としては目を開いて片足で立っていただき、15秒間以上立てなかった場合や椅子から立ち上がり3m先の目印を回って再び椅子に座るまでの時間が11秒以上かかる場合のいずれかが該当する場合と決められています。 年をとると誰しもバランス能力が低下し、歩行時に転びやすくなります。糖尿病、高血圧、高脂血症などのメタボリックシンドロームの予防する目的であったり、健康維持のためにウォーキングなどが勧められています。しかし、運動器に障害があれば運動をすることは困難です。 自分の身の回りのことが自分で可能な健康寿命をのばすためには、骨・関節・筋肉などからなる運動器の健康は必要で、自分で少しづつ運動を行ったりしなければなりません。 軽運動や時にはウォーキングで下半身を強くする運動を続け、必要であれば補助具であるウォーキングポールなど使用して、怪我の防御を致しましょう |